11月16日 今年の四月、太閤殿下の命で日本軍は朝鮮に侵攻。 朝鮮奉行の石田三成と私は、日本軍監察のため今年七月に朝鮮に渡った。ちょうどその頃、朝鮮を救うべく明の祖承訓の軍が小西行長籠る平壌城を攻撃。 小西はこれを撃退し… [続きを読む]
大谷吉継くんの日記:第31回 宗茂くんと小早川先輩を信じてみよう!
5月6日 文禄の役において、小西行長籠る平壌(ピョンヤン)城が、提督・李如松(り-じょしょう)率いる明軍四万に攻撃された。 小西は平壌からソウル日本本営・漢城まで敗走。しかも李如松が追い駆けて来て、明の大軍がここソウルに… [続きを読む]
11月27日 太閤殿下の命で第一軍の小西行長が朝鮮の釜山に上陸。 小西は破竹の勢いで北上し、ソウル、平壌(ピョンヤン)までも制圧した。 その一か月後、私は朝鮮奉行として石田三成と共にソウルに着陣。 その直後、朝鮮を救うべ… [続きを読む]
大谷吉継くんの日記:第29回 小西行長と沈惟敬の危険な和平プロジェクト
7月15日 太閤殿下の命令で日本は、朝鮮・明国連合軍と一年ほど戦争していたのだけど、去年の秋ごろ(文禄二年八月)から、日本軍が次々と朝鮮から帰国、休戦モードに入っていた。 しかしこのたび殿下は来日した明使に、明の皇女を日… [続きを読む]
3月3日 関白秀吉様の刀狩令が発布されて二年。 反豊臣の一揆の解体を進めていた上杉景勝軍は、出羽の仙北(秋田県横手地方)で、一揆方の武器を没収していた。 出羽奉行で上杉軍を監察する立場にいた私は現地で、これらの武具の引き… [続きを読む]
大谷吉継くんの日記:第27回 ほっこり祭り2014 君の悪友
10月23日 朝鮮の役の最中、私は今年もハロウィンこと、ほっこり祭りを開催するつもりだ。 まことに不謹慎。 けれど君の悪友としては、まことに不謹慎くらいがちょうどいいだろう。 君から友になってくれと言われた… [続きを読む]
大谷吉継くんの日記:第26回 ほっこり祭り2013 信濃のモンスター
10月30日 今年も越前の私の屋敷で、ほっこり祭り(ハロウィンのこと)をやることになったけど、みんな仕事が忙しいらしく、遊びに来たのは肥後国の小西行長だけだった。 私はかぼちゃのお化けに扮し、小西は魔法使いに扮し、何故か… [続きを読む]
5月22日 「大谷、聴いてくれ。」 と日向・大熊・薩摩の検地から帰ってきた石田三成は、目を輝かせて私の国、越前にやって来た。「まあ、入って。」と私は三成に屋敷の中に入ってもらった。 「九州地方の一部では最近、干鰯(ほしか… [続きを読む]
8月8日 丸、三角、菱形、台形。 どんなカタチの田んぼでも四角に細かく分割して、面積を割り出す。そんな検地マニアの君の気を引くのは大変さ。 丸、三角、菱形、台形。 諸大名の顔も田んぼと同じ。どれ一つ同じカタチはない。けれ… [続きを読む]
10月31日 今日は戦国ハロウィンだけど、戸田くんと平塚くんは忙しくて今年は参加できないらしい。暇人な小西行長だけが魔女に扮して宇土から越前にやって来た。 「久しぶり。今年の小西は、魔法で三成とか高山右近くんを出してくれ… [続きを読む]
6月5日 ほっこり [副] 1 いかにも暖かそうなさま。ほかほか。「―と暖かい綿入れ」 2 ふくよかなさま。 3 つやがあって鮮やかなさま。 [名]ふかしたさつま芋。 「―買うて喰うてござるも」〈滑・膝栗毛・八〉 [ 大… [続きを読む]
1月6日 私は初詣に行きそびれていたので、小西行長と戸田くんと平塚くんも誘って、私んちの近くの神社へ今日、お参りに行った。 お賽銭を投げ、手を合わせ、私は神様の前で 「石田三成のキツネ目が怖いので、もうちょい垂れ目になり… [続きを読む]
大谷吉継くんの日記:第20回 ほっこり祭りⅡfeat日本一のキリシタン
10月31日 先日から持病が重く、私は床にふせていた。そんな私の見舞いに、戸田くんと平塚くんがやって来て、うちの屋敷をハロウィンの飾付けで華やかにしてくれた。 「大谷先輩、今夜はちまきでお祝いしますか。」 「ちまきでお願… [続きを読む]
9月24日 「世間じゃ私のことを、刑部少輔(ぎょうぶしょうゆう)って官名で呼んでくれる人もいるのだけど、私自身は先日まで刑部少輔を、刑部醤油だと思っていたんだよね。漢字間違えてた。」 と私はうちの屋敷に遊びに来た、戸田く… [続きを読む]
8月4日 私をこの夏、 太閤検地に連れて行って。 石田三成! 「海とか祭りじゃなくて?」 と私の屋敷に遊びに、宇土から来た小西行長が眉を八の字に曲げた。 「太閤検地しに、いつか石田三成と全国を飛び回りたい。」 と私は、小… [続きを読む]
6月7日 石田三成と私を繋ぐものは何だろう。多分、耐えがたい孤独なんだと思う。 三成は、相手が大大名や、豊臣恩顧の武功派であろうと、間違っていると思えば、臆することなく意見する。そして彼等は、我が物顔で豊臣家の政(まつり… [続きを読む]
4月1日 石田三成に 過ぎたるものが二つあり 島の左近と佐和山の城 という三成への揶揄(やゆ)が最近、大坂城下で飛び交っているらしい。それにしても、この過ぎたるものの中に、 何故、大谷吉継が入っていないのだろう。 [続きを読む]
1月2日 今日は、友達の戸田くんと平塚くんと小西行長と一緒に、私のうちの近くの神社へ初詣に出かけた。 「嗚呼、お正月だというのに、どうして今日も三成は仕事なんだろう。ここに三成がいないのが残念だ。」 と私はお賽銭を投げた… [続きを読む]
11月20日 体調が少しよくなった私は、屋敷を増築することにした。ここ最近、家臣が増えたからだ。増築する場所は、自分ちの敷地内の竹林。今日、増築の手伝いに来てくれた小西行長を、私はその竹林に案内した。 「今日は戸田と平塚… [続きを読む]
大谷吉継くんの日記:第13回 ほっこり祭りⅠfeat日本一の頭でっかち
10月30日 先日から持病が重く、私は床にふせていた。そんな私の見舞いに、戸田くんと平塚くんがやって来て、うちの屋敷をハロウィンの飾付けで華やかにしてくれた。 「大谷先輩、今夜はちまきでお祝いしますか。」 「ちまきでお願… [続きを読む]
9月28日 今日は友達の戸田くんと平塚くんが、取立てのかぼちゃを持参して、私の屋敷に遊びに来てくれた。 「大谷先輩、五奉行選、残念でしたね。」 と戸田くんは、五奉行になれなかった私を励ましてくれた。 「私が落選したことで… [続きを読む]
8月28日 今日は、お寿司やしゃぶしゃぶを用意して、友人の戸田くんと平塚くんを、私の屋敷に招待した。 「こんな立派な馳走、ありがとうございます。僕かあ、幸せもんっす。」 と平塚くんは泣き出した。あらあら。私が平塚くんに戦… [続きを読む]
7月31日 私の屋敷に、小西行長が遊びに来てくれた。小西は私の机の上の書き物を見て、 「ポエムでも書いているのか。」と尋ねた。 「エアマニフェストだよ。」 と私は小西に冷たいお茶を出した。 「意味がわからないんだけど。」… [続きを読む]
6月26日 小西行長が私の病のお見舞いに来てくれた。小西が私の机の書きモノを見て 「またポエムでも考えているのか。」 と言った。 「違うよ。戦国YKKについて考えているんだ。」 と私は答えた。 「何それ。」 「現代のYK… [続きを読む]
5月30日 私の友、石田三成は、いくさに出れば、 平知盛のように、勇猛果敢に戦い、 平時の時は、後醍醐天皇のような、 おごそかで清楚な、たち振る舞い。 この世が、石田三成ばかりだったら どんなに平和だろう、と私は思う。 … [続きを読む]
12月7日 今日は、小西行長が熊本からここ福井に、私の病のお見舞いを兼ねて遊びに来てくれた。 「大谷の病が重くなくてよかったよ。」 と小西は言った。 私はありがとうと、キリシタン小西のお土産のクリスマスツリーとやらをもら… [続きを読む]
3月28日 ハンセン病を患っている私は、この絵文字→ を見て以来、なんとなく、自分の城の天守閣は がいいなと思った。 ということを、昨日から私の屋敷に遊びに来ている小西行長に話した。小西は 「でもなんかそれ、大谷の病はも… [続きを読む]
11月12日 今日は小西行長と堺の町でショッピングをした。小西と高山右近殿と宇喜多秀家様と明石掃部殿と私とでローマ旅行に行く件について、どのくらい費用がかかるのか小西に尋ねてみた。すると 「ああ、お金のことなら、大金持ち… [続きを読む]
7月5日 今日、小西行長から文が届いた。 「高山右近殿、宇喜多秀家殿、明石掃部殿と一緒にローマに行くことに決めたのだけれど、君も一緒にくるか?石田三成も誘ったのだけど、豊臣の行政改革で忙しいとあっさり断られたので、君に声… [続きを読む]
5月28日 5月、麦を収穫する季節になると思い出す。昔、太閤殿下が催したある茶会。名立たる武将が集まった。 回される太閤殿下が立てた茶。しかしみな、飲むフリだけをしていた。癩病の私が最初に口をつけてしまったからだ。私は、… [続きを読む]
1月14日 今日は、私の娘と真田幸村くんのお見合いの日である。私と幸村くんのお父さんの昌幸さんも同席した。昌幸さんは私と娘がよく似ていると笑った。 昌幸さんは一見恐そうだったが、意外にキサクな方でほっとした。昌幸さんは最… [続きを読む]
12月10日 私はハンセン病にかかっている。いつもこの病気に苦しんで、気まで狂いそうになっていた。しかし私には、小さな目標ができた。それは私の娘を、真田幸村に嫁がせることである。 この前、初めて大坂城で真田幸村くんに会っ… [続きを読む]