大谷吉継くんの日記:第18回 私を検地に連れて行って
8月4日
私をこの夏、
太閤検地に連れて行って。
石田三成!
「海とか祭りじゃなくて?」
と私の屋敷に遊びに、宇土から来た小西行長が眉を八の字に曲げた。
「太閤検地しに、いつか石田三成と全国を飛び回りたい。」
と私は、小西が持ってきてくれた戦国そうめんをすすった。
「自分の領内の検地帳だって、まともに見たことがないのに?」
「だってアレ、数字ばっかで意味不明じゃない?」
「まあな。いや、同調してどうする、自分。」
「それにしても夏も顔に頭巾って、ムレるよね。」
「だから俺に同調を求めるな。知らんわ。」
と小西は、戦国そうめんを「ズズズ」と大きな音を立ててすすった。小西は随分おいそうに食べるんだな。私ももっといただいちゃおーっと。
カテゴリ:大谷吉継くんの日記 | 2010-08-04 公開
« 小早川秀秋くんの日記:第24回 真夏の大失敗 福島正則くんの日記:第30回 この猛暑より暑い男 »
ランダムデイズ
- 豊臣秀吉くんの日記:第49回 北条氏照の瞳
- 上杉景勝くんの日記:第41回 十炷香-其弐
- 李舜臣くんの日記:第10回 ノブナガのことから教えてよ。
- 豊臣秀吉くんの日記:第38回 同じ月の下で
- 藤原惺窩くんの日記:第27回 志学