大谷吉継くんの日記:第12回 小西の大事な祭り
9月28日
今日は友達の戸田くんと平塚くんが、取立てのかぼちゃを持参して、私の屋敷に遊びに来てくれた。
「大谷先輩、五奉行選、残念でしたね。」
と戸田くんは、五奉行になれなかった私を励ましてくれた。
「私が落選したことで三成は、同じ五奉行の浅野、増田、長束、前田といった仕事のできない人々に囲まれ、さぞや大変だろう。」
と私は溜息をついた。
「大谷先輩は自分のことより、親友の石田殿を心配してるんすね。」
と平塚くんが涙をぬぐった。
「浅野、増田、長束、前田は、そろばんできない大谷の百倍、仕事ができるだろうよ。」
といきなり小西行長がうちにやって来た。
「あ、来月のほっこり祭りに出るひと、こんにちは。」
と私は小西に挨拶した。
「ハロウィンをほっこり祭りって言うなーッ!」
と小西は大声を出して怒った。
「大谷先輩みたいな涼しげな武将が、あのほっこり祭りに本当に参加するんすか?」
「キリシタン小西がどうしてもっていうから、今日君たちが持って来てくれた、このかぼちゃをかぶって参加するよ。」
「大谷に頼んだ覚えないけど?」
「またまたあ~、小西サン!」
「大谷先輩はホント、友達思いっす。」
「そんなことないよー。」
「おまえらハロウィンを馬鹿にしやがって。」
と小西は唖然とした。
カテゴリ:大谷吉継くんの日記 | 2009-09-27 公開
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