大谷吉継くんの日記:第6回 絵文字
3月28日
ハンセン病を患っている私は、この絵文字→ を見て以来、なんとなく、自分の城の天守閣は がいいなと思った。
ということを、昨日から私の屋敷に遊びに来ている小西行長に話した。小西は
「でもなんかそれ、大谷の病はもとより、敵の傷まで介抱しそうな雰囲気の天守閣だ。」
と言った。
「それ、駄目じゃん。」
と私が言うと、
「駄目だね。」
と小西が言った。
「そういえば、大谷、お金貯まった?」
「何のこと?」
「ローマ旅行のお金。」
「ハッ!」
「もしや、何かに使った?」
「使い…ました…佐吉(石田三成)が、大坂城で今年の観光は常陸国の大洗がオススメと言って、実際に行った福島正則殿から大洗、よかったと聞いて、僕も大洗に行ったら、佐竹くん(佐竹義宣)がおいしい をいっぱい薦めてくれて…」
「いっぱい買わされたんだ。」
「そんな言い方は、佐竹くんに失礼だよ。実際にうまいッペ!なおいしいだったし。小西も大洗に行くといいよ。」
「遠慮しておくよ。」
と小西は溜息をついた。
日暮れ、小西が宇土に帰る時、大谷が元気そうでよかった、病気よりその天然を直した方がいいかもしれない、また遊びに来るよと私に言った。
カテゴリ:大谷吉継くんの日記 | 2008-03-28 公開
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