大谷吉継くんの日記:第52回 ナルアルネ!


大谷吉継戦国27年11月27日

太閤殿下の命で第一軍の小西行長が朝鮮の釜山に上陸。

小西は破竹の勢いで北上し、ソウル、平壌(ピョンヤン)までも制圧した。

その一か月後、私は朝鮮奉行として石田三成と共にソウルに着陣。

その直後、朝鮮を救うべくやって来た明国の大軍団が平壌を攻めると、戦況は一変、日本軍は窮地に陥った。

そこで小西は和議でこの戦争を終結しようとして、ソウルで明との交渉に挑んだ。

交渉で明側は、加藤清正が捕らえた二王子返還と釜山までの撤退を要求。

小西は明使節の派遣と、明軍の遼東への撤収を要求。

この条件で和議がまとまったので、小西と三成と私は、明使節の謝用梓と徐一貫を伴って肥前名護屋に到着した。

「嗚呼、十か月ぶりの日本!」

と私は日本の空気を思いっきり吸い込んだ。

明使節を迎えたここ名護屋は和平ムードで、皆が拍手、放歌乱舞で大喜びだ。

と三成は満足そうに笑みを浮かべた。

おまえらに、とっておきの秘密を教えてやろうか?

と小西は三成と私にそっとささやいた。

「何?」

こいつら謝用梓と徐一貫は、明の皇帝から任命された使節じゃないんだ

は?

明軍の諜報機関の人間、いわば、日本の動向を探りに来た明のスパイだ。

「え!」

太閤殿下をだますつもりか?!

ああ。頭のイカれたタダの助兵衛な老人をだますつもりだ。

貴様!自分が何を言っているのかわかって

と三成が小西の胸元をつかんだ時、

石田三成、大谷吉継、小西行長、謝用梓、徐一貫

三成、大谷、行長、謝用梓、徐一貫

「アハハハッ!!」

と私は声に出して笑ってしまった。

笑いごとじゃないっ!

戦争を回避できるのなら俺は悪人にだってなる。

と小西が三成にキッパリ言うと、

ナルアルネ!」「ナルアルネ!

と謝用梓と徐一貫が続いた。

全て聴かなかったことにしたい…

「ムリムリ。」

と私は再び笑った。

信念を貫き通す為には悪人にだってきっとナルアルネ!

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