加藤清正くんの日記:第43回 不眠症


加藤清正戦国29年9月17日

どうしよう…

日本が好きすぎて眠れない。

日本が一つ、日本が二つ、日本が三つ……日本が一五三七つ…

嗚呼!!日本が素晴らしすぎて眠れない。

日本の素晴らしきはその民族であろう。周りと同じであることと、他人に迷惑をかけないことを生活信条の第一としている。しかし朝鮮人ときたら!!

 

わしが朝鮮東北部・咸鏡道に侵入すると、この土地の官吏は朝鮮二王子・順和君(スンファグン)と臨海君(イムヘグン)を差し出した。無駄に波風立てない、利口な連中だと感心した。

それもつかの間、朝鮮各地で義兵が起こり、ここ咸鏡道には鄭文孚(チョンムンブ)という義兵将が立ち上がって、わしの配下が籠る吉州城を包囲した。

わしに従軍した者どもは、緒戦は命じてもいないのに略奪・放火・斬り捨てなど蛮行の限りを尽くした。しかし形勢がわるくなった途端、戦場から逃げ出す者が後を絶たない。

これでは単なる卑怯者ではないか。この期に及んで朝鮮軍に投降する者を見つけ、

「おまえはそれでもサムライか!」

と叩き斬ろうとした、その瞬間、

鄭文孚(チョンムンブ)

鄭文孚(チョンムンブ)

キヨマサドノ、チクゼンニ、オカワリ!

と順和君がわしに碗を差し出した。かと思ったら今度は、

クァンヘクン ヨンソ モッテ! (光海君、許さない!)」

ガッシャーン!!臨海君が日本軍が盗んだ朝鮮の茶器を割った。

「・・・・・・・・・。」

今夜は眠れるだろうか?

いっそ、自分と違う他者を許すことできたら。

そんなことができるわけがない。

鄭文孚が倒れるか、わしが倒れるか、そのどちらかしかなかった。

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