上杉謙信くんの日記:第25回 安土城に掲げる横断幕


上杉謙信7月15日

私は今、明智光秀殿の屋敷の庭にいる。庭から明智殿に声をかけた。「上杉殿!何でこんな所に!」と明智殿は驚いた。「深夜残業ばかりの明智殿が、睡眠不足に陥っていないか心配で、こっそり様子を見に来ました。」と私は庭から、明智殿の部屋に上がった。

越後は?」「家臣の宇佐美に任せているのでご心配なく。それより明智殿、それは何ですか。」「これは安土城に掲げてる横断幕です。風にさらされ、ほつれてしまった箇所があるので、これを縫い合わせてから今日は寝ます。」と明智殿は巨大な横断幕を床に広げた。

「もう深夜の1時ですよ。」「3時間、寝れれば充分です。」「いけません。私が縫っておきますので、早く寝て下さい。」「上杉殿だけには死んでも頼めませんよ!」「ご遠慮なく。」と私は布団を敷いて、明智殿を無理やり寝かしつけた。横断幕には達筆な文字でひとこと、

打倒!上杉謙信

と書かれてあった。明智殿はすっかり、深い眠りについていた。よほど疲れていたようだ。私は夜を徹して明智殿の為、この横断幕のほつれた所を縫い合わせた。この夏も、正義の道を突っ走る私であった。

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