明智光秀くんの日記:第28回 まだいた上杉謙信
昨日は上杉謙信殿が、私の五月病を心配して、ここ近江国まで来てくれた。いまだに信じられなかった。
今日も仕事がある私は、安土城の門をくぐろうした。その時「明智殿!」と私を呼ぶ声がした。振向くと上杉謙信殿だった。「まだいたのですか!?」と私は絶句した。上杉殿は私に巾着を渡した。「これは・・・。」「信長の代わりに私が毎月お支払している、明智殿の未払い残業代です。昨日、渡し忘れました。」
「困ります!何故か上杉殿からいただく残業代など、使うことができません。」「明智殿が使うも使わないも、私の正義に関係なし。御免!」と上杉殿は馬に飛び乗り、越後に帰って行かれた。
組織に縛られ、杓子定規の私と違って、上杉殿は自由な気がした。自分の信じる道をひた向きに走り続ける上杉殿が見えなくなるまで、その背中を私は見つめていた。それにしても変わったヒトだ・・・。
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2009年5月23日
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