明智光秀くんの日記:第21回 雨


明智光秀8月8日

今日、織田家重臣会議で、信長さまが、来月は新たに50人の武将を織田家に新規採用し、今月は70人の使えない武将を首にすると申された。私は、労働力の切捨てはもうやめましょう、と言った。

まるで人をゴミのように捨てては、新しいものと取り替える。使えない武将と言うのなら、我等が一人前の武将に育て上げればよいこと。その為に費やされる多くの時間と資金が、今の我等にはあるはず、と私は信長さまに訴えた。信長さまは静かにひとこと、「光秀、即刻、この場から立ちさがれ。」と言った。

私は、両手を固く握りしめ、その場を後にした。安土城の外は、雨だった。地上高くから、地面を激しく叩きつける程の雨だった。悔しかった。悔しかった。織田家にとって私とは、一体なんなのだろう。私が織田家を思えば思う程、信長さまと私の距離は離れていった。

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