李舜臣くんの日記:第14回 左水営のランチはどこで?
1月10日
セヘポンマニパドゥセヨ!(明けましておめでとうございます!)
正月遊びそびれたのなら、韓国では旧正月にお祝いするので1月28日に全羅左水営で是非やり直してください。朝鮮料理をたくさんご馳走しますよ?
但し、くれぐれも侍は連れて来ないように。(笑)
オレド チャルプタッカムニダ(今年も宜しくお願いします。)
さて前回、私が水軍司令官・全羅左水使(チョルラチャスサ)として初当営した日のお話をしたので、その続きから。
海岸防備のための軍事施設・全羅左水営は、有名無実と化していた。
兵船のほとんどは傷んでおり、修繕がなされなかった。訓練は、兵船から矢を射るとかではなく、何故か馬騎(乗馬した状態から矢を射る)や撃毬(げききゅう)。
ってマジか。私は左水営の指揮官を集め、日本軍朝鮮侵攻の予兆を知らぬのか尋ねた。
「知っていますよ。」
と蛇渡僉使・金浣(キム・ワン)が答えた。
「倭なんぞ、大砲ぶちまかして一網打尽にしてやります。」
と鹿島万戸・鄭運(チョン・ウン)は拳を振り上げた。
「その大砲はどっさりホコリかぶっていたけど、扱える人はいるの?」
と私が尋ねると、鄭運は「それは…」と拳を下した。
「恐れながら、水軍でお働きなった経験がほとんどない方が、我らの上官であることの方が不安なのですが…」
と順天府使・権俊(クォン・ジュン)が頭を抱えた。
「それもそうだね…」
「は?」
あ、しまった。納得してどうする!
「訓練がありますので、これで。」
と金浣が立ち上がると、他の皆も退席した。
一人部屋に残された私は深く溜息をつき、まずは信頼関係からかな、と思った瞬間、ぐ~とお腹がなって、
「いや、まずはお昼だ!」
と立ち上がった。所で左水営のランチはどこで取ればいいんだろ?
カテゴリ:李舜臣くんの日記 | 2017-01-10 公開
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