明智光秀くんの日記:第39回 寂しい人
みんながいいと言っているモノがどこがいいのかわからない。何も認めない。誰からも認められない私は寂しい人。
「やっぱ俺様と明智は似ているかもしれないな。」と松永殿が、晴れ渡る空の下で大きく伸びをした。
「そうでしょうか。」と私は東からきた風にふかれていた。「似てるさ。ま、明智は信長を裏切ったりはしないだろうが。」
「え。松永殿は信長様を裏切るおつもりなのですか!?」「いずれはな。」「何故。」と驚く私に、松永殿は「みんながイイと思っているモノがイイとは思わないから。」と屈託なく笑った。
みんなが右と言えば左と言う天の邪鬼(あまのじゃく)。誰かと何かを共感できるなんて幻想に過ぎないと確信している私は寂しい人。
松永殿はもっと寂しい人。冗談だと思うけれど、信長様を裏切るのはちょっと、いやとても困ります。
けれど私は孤独でいない人を一切信用しないだろう。この先もずっと、多分きっと・・・
カテゴリ:明智光秀くんの日記 | 2011-05-16 公開
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