明智光秀くんの日記:第49回 細川藤孝の私の間


明智光秀11月13日

今日、友人で同僚の細川藤孝がふらりと私の城(坂本城)を訪ねて来てくれた。

今日私は、信長公に相談を受けたのだ。」と細川は持参の酒を私の盃についでくれた。

「どのような。」と私はその酒を細川の盃についだ。

「近いうちに京都から日蓮宗と浄土宗の僧侶たちを安土に招き、議論させ、どの宗派が優れているか試してみたいのだと。

「で、君の答えは?」

今の世は道徳が衰え、法然や日蓮のような高層もいないのに、仏教の奥義も深く極めていない僧侶たちに論争させ、その優劣を判断するなど無理な話でしょう、とお答えした。

細川藤孝

細川藤孝

「へー。君らしいね。」と私は笑った。

信長公は日蓮宗に帰依しているはずなのに、それをわざわざ浄土宗の僧侶を呼んで論争させるなんて悪趣味だと思わないか?このような人だから悪逆非道も益々ひどくなっている。

「そうだねー。」

そうだねーじゃないよ。君は信長公が誤った道に突き進まないよう、いつも苦心して結構なことだが、林の中で抜きんでて高い木は大風の為に折られることもあるのだ。

「それでは、折られる前に謀反でも起こそうか?」と私は細川の耳元に囁(ささや)いた。

それは面白い。けれど…」「けれど?」

信長公と出逢う前、君と共謀して、義昭様を将軍職に据えようと奔走していた日々の面白さにはかなわないだろう。

と細川は言って、懐かしそうに笑みを浮かべた。

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