上杉謙信くんの日記:第40回 戦国武将は負けてナンボ
私は、埼玉の掃除のおぢちゃんこと上杉憲政殿から有り難く関東管領の職を譲り受けたので、正月早々、今年は必ず関東を平定するぞ!と意気込んだ。
しかしその直後、関東平定などという大きな目標を掲げた自分が非常にコミカルな存在に思えてきた。
目標などというのはその特性から言って大抵、果たされないものである。だから目標を掲げた瞬間から悲しいかな、人は喜劇を演じるハメになるだろう。
それではどこに希望があるのかと言えば、掲げた目標にではなく、目標に挑戦して失敗した自分の方にあるのではなかろうか。
何故かと言えば、自然を観察すれば理解できるはずだ。
春を迎えるには冬を経験しなければいけない。太陽が見たいのなら夜を越えなければならない。
だから、戦国武将は負けてナンボなのではないだろうか。
人生、負けてナンボと言ってもいい。
第一、挑戦しない人は失敗すらないのである。
というわけで埼玉の掃除のおぢちゃんが三日坊主で終わってしまった春日山城のトイレ掃除を一人でやりながら私は、新しい自分に出逢う為に何度も失敗することを自分に許したのであった。
カテゴリ:上杉謙信くんの日記 | 2014-01-10 公開
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