松永久秀くんの日記:第43回 俺様が女にモテると思うなよッ!
その昔、すんげえ偉い医者、曲直瀬(まなせ)道三が、俺様を見込んで俺様だけによい男女の契りとは何かをこっそり教えてくれた。俺様はその教えにすんげえ共鳴したので、それを元に男女の契りの指南書を書いた。
契りの時間、場所、状況の提案から、女がやる気がないのにやるなとか、女のことも詳しく書いた。よい契りをするということは、健康にとてもよいことなのだ。恥ずかしがっている場合じゃない。
しかし今の俺様には女がいない。去年の暮れにまた女に振られたからだ。
俺様が男女の契りの指南書を書いたからと言って、俺様が女にモテると思うなよッ!
と俺様が立ちあがって叫ぶと、
「まーつーなーがー久秀ッ!!!」
と織田信長が刀を抜いた。「松永殿!今、ここ(安土城)にいる織田家中の皆で、毛利の村上水軍を倒すには、織田が誇る甲鉄戦艦はあと何艘必要かを話しあっているのに、あなたはいきなり何を叫んでいるんですか?!」と明智光秀が青ざめた。
そして信長が俺様に向かって、刀を振り降ろした。俺様はひょいとよけて、「信長よ、おまえには特別に俺様のサイン本をくれてやる。」と懐から男女の契りの指南書を差し出した。
信長はパラパラとめくり、「これがモテない男が書いた男女の契りの指南書か。」と笑うと、織田家中、柴田、丹羽、羽柴、前田、佐々、九鬼などもケタケタ笑い出した。明智光秀は信長と俺様の間でひとり、おろおろしていた。
くっそー、覚えておけよ、信長、織田家中のブサメンどもよ。
カテゴリ:松永久秀くんの日記 | 2010-01-12 公開
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