後藤又兵衛くんの日記:第35回 武者返しまんじゅう


後藤又兵衛9月10日

今日は、主君の吉兵衛(黒田長政)と俺を含めた黒田の重臣7人で、新田開発について話し合った。黒田藩には意外に、百姓が少ないことが発覚。耕す者がいなければ、開発しても土地が荒れるだけだ。

問題点は次から次へと出てきて、皆が頭を抱えていた時、「ちょっと休憩しようではないか。」と吉兵衛がお菓子を出した。珍しく気がきく吉兵衛に俺は驚いた。

これは先日、加藤清正殿の屋敷にわしが遊びに行った時に買ってきたもの。熊本城にちなんで、武者返しという名のまんじゅうである。さあ、食べるがいい。」と吉兵衛は皆にお茶まで出してきた。殿、ありがとうございます、と箱の中のまんじゅうを、重臣たちが取ろうとした時、

ただしイケメンに限る。

と吉兵衛は言い放った。重臣一同、そのコトバに手を止め、青ざめた。「おやおや、このメンツでイケメンはわしだけか?」と吉兵衛はひとり、まんじゅうを食べ始めた。

いただきます。

と俺も続いてまんじゅうを食べた。「又兵衛、おまえは自分の顔を鏡で見たこと、ないだろう。」と吉兵衛は呆れた顔をした。「そのセリフ、そのまま、殿にお返しします。というか、殿は一体、何をしたいんです?」と俺は言った。うまいな、これ。センキュー!吉兵衛。

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