北条氏康くんの日記:第45回 三国同盟崩壊


北条氏康9月2日

今川義元殿と武田信玄殿と私とで結んだ三国同盟。

この同盟を結んでからというもの、私は思う存分、面白いように、北関東に領土を広げることができた。

思いがけずピンチの時は、義元殿や信玄殿が援軍を送ってくれた。逆もまたしかり。

向かう所、敵なし。私の向かう先にもはや障害などはない。

ーーと調子に乗っていたのもつかの間。

義元殿が織田信長に倒された。

意味がわからないまま、三国同盟は崩壊して、昨日まで味方だった信玄殿が突然、敵に変わった。

信玄殿と戦いながら、越後の上杉謙信とも、得体の知れない織田信長とも戦っていかねばならないなんて。私は突然風向きが変わった関東周辺の情勢にひるんだ。

しかし、「そうこなくっちゃ。」と家臣の北条綱成(つなしげ)は、立ち上がった。

北条綱成

北条綱成

「マジで?」と私は思わずのけ反った。

全ての障害が私の活力になる。常に障害に立ち向かっていかなければ、私の生命エネルギーは死ぬまでに全て焼き尽くすことができない。違いますか?

「そうね。自分の有り余る生命エネルギーをきちんと使い果たさずに死ぬのは戦国武将らしくないね。」

安楽など死ねばいくらでも手に入るんです。だから生きている間は目の前の恐怖を振り切って、戦い続けましょう、殿。

と綱成は部屋の飾りと化していた先代(氏綱)の刀を取って私に差し出した。私は刀を受け取り、その重みを感じながら、自分の眠っていた底力を呼び覚ました。

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