明智光秀くんの日記:第29回 キンカ頭定食


明智光秀戦国21年6月24日

今日、安土城食堂で同僚の滝川一益くんと一緒にお昼を食べた。「光秀殿が食堂で食べるの珍しいですよね。いつも奥さんのひろ子さんの愛妻弁当なのに。」と滝川くんは言った。

ひろ子は今週、熱海に友達と旅行に出かけている為、今週は食堂で食べているのです。」と私は答えた。「へえ、熱海かいいですね。」と滝川くんが言った時、信長様が食堂にやって来た。そして食堂の真中にひとりドカンと座って、

キンカ頭定食ひとつ!

と叫んだ。食堂は静まり返った。食券も買わずに、いきなり食堂のおばちゃんに向って叫ぶとは。「キンカ頭定食なんてメニュー、食堂にあるんですか。」と私は小声で滝川くんに聞いた。「ありませんよ。しかし信長様は、お昼の時まで、光秀殿のことで頭がいっぱいなようだ。光秀殿は信長様にホント、愛されているんですね。」と滝川くんは笑顔でささやいた。

いつものいじめだよ。キンカ頭というのは、ハゲ頭という意味。ハゲてないのに私は信長様にキンカ頭と呼ばれている。信長様は、メニューにないキンカ頭定食ができるまで、ひとり、安土城だより読んでいた。

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