明智光秀くんの日記:第41回 信長公に仕えている理由


明智光秀戦国23年10月2日

私は、何故織田信長などという理不尽な男に仕えているのか、周りから尋ねられることが多々あります。

それでは今日は特別にその理由について、あなたにだけにそっとお答え致しましょう。

私は信長様を心より尊敬しております。その理由は桶狭間に代表されるような、いくさにおける戦術の巧みさではありません。また楽市楽座に代表される治(まつりごと)における政策でも、能力主義による家臣登用制度でもありません。

私は、「繋がり」というコトバの熱狂のさなか、信長様の「孤独な態度」、その一点に於いて尊敬しているのです。

誰にも頼らず、一人で書物をひも解いては、一人で思考し、家臣のアドバイスなどは一切必要としない。しかしだからこそ、誰もがうらやむ権威も、鳴り止まない拍手も、信長様は一切必要としないのです。

それに比べて私は凡人です。権威がなければ動けない所があり、つまらない古い価値観に縛られては、常に誰かに期待され共感を得たいと願わずにはいられない。

しかし叶えてみせたい夢があるのなら私は、二度とは出て来られないような孤独の中に、この身を追いやる必要があると本能的に思うのです。

何事にも革新的な信長様は、「繋がり」というコトバの熱狂のさなか、孤独の海を今日も一人で泳いでいるのです。心より尊敬している私の主君は、そんな今時流行らない生き方しかできない男なのです。

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