真田幸村くんの日記:第39回 トライアングル


真田幸村

9月12日

大坂城の上層部は、ろくに作戦も立てず、最新型の大砲や大量の鉄砲を買い揃えているだけ。今更だけど大坂城って、命を賭けて守る程の城じゃないような気がしてきた。

大坂城の庭で私と一緒にお昼を食べていた盛親先生がふと、そうつぶやいた。「先生・・・」私は、弁当を食べている手を止めた。「だったら辞めれば?

振り向くと大坂城の若きエース、木村重成くんが不快な顔をして立っていた。「誰も止めませんよ。」「おまえみたいのがいるから、ここで働いてるのがつまらないんだ。」「そらどうも。」「そういえば木村くん。青柳(あおやぎ)さんにちゃんと告白しました?」

だから青柳は関係ねえだろ!

「なんだまだか。」「何、木村。恋でもしてんの?」「そうなんです。だから先生、辞めるのは木村くんが振られるのを見てからじゃないと勿体ないですよ。」「それもそうだな。

何が勿体ないんですかッ!」と木村くんは顔を真っ赤にして怒り、先生と私は遠慮なく笑った。もし私が引き留めることができず、先生が辞表を出しても、木村くんがきっと破り捨ててくれる。だって私達はこんなふうに言いたいことを言い合える関係。そんなトライアングル。そうは思いませんか、先生。

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