小西行長くんの日記:第44回 二つの小さな蓑笠


小西行長9月21日

雨の中、私は蓑笠(みのかさ)をかぶり、家臣の内藤如安(じょあん)を連れて、小西領のお米は不作ではないか村々を巡回した。私の心配をよそに稲穂は頭をもたげ、田んぼは辺り一面黄金色に染まっていた。

その光景に満足し、加藤清正領の手前で帰ろうとした時、小さな蓑笠をかぶった小さなお地蔵様と天使が私の目に飛び込んできた。

この二体は以前、加藤領と小西領の境の目印として、清正がお地蔵様を、私が天使の石像を置いたのだった。

清正殿が、雨風に打たれるご自身のお地蔵様に蓑笠をかぶせた後、殿の天使にもわざわざ蓑笠をかぶせてくれたのでしょうか。」と如安が微笑んだ。

「こんなことが出来るのは清正しかいない。蓑笠をかぶっている羽のついた天使なんて、見たことないも聞いたこともないよ。」と私は驚き、苦笑した。「なかなか似合っているじゃありませんか。」「そうか?!」

やっぱ、殿と清正殿は戦国の・・・」「聖☆おっさんとか、もう言うなよ。」

あ、覚えていてくれたのですか、私の名ゼリフを。」「くだらな過ぎて忘れられない。」と私は笑って、風で少しずれ落ちた清正のお地蔵様の蓑笠をかぶせ直した。

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