山内千代さんの日記:第11回 志
8月8日
殿下に与えられた掛川城だけでは、とても物足りないわ。
茂助(堀尾吉晴)や孫平次(中村一氏)が倒れようが、周りの大名家がどれ程潰れようが、山内家はこの手でこれから三百年、千年先も存続させたい。
「女なんか。」と嘲笑するけれど、戦略もないまま派手に飾り立てた重たい鎧を身につけて、自縄自縛になっているのはそっちの方。
「女なんか。」と見下すけれど、世間と失敗を恐れ、誰かの許可を待って、目の前にあるチャンスを何度も見逃してるのはそっちの方。
三つの柏の刺繍が入った黒の打掛に身を包み、いつかこの手にする勝利を今、確信している。
カテゴリ:山内千代さんの日記 | 2011-08-08 公開
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