小西行長くんの日記:第59回 登りつめれば

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小西行長戦国29年7月5日

登りつめれば落ちるしかないのさ。

太閤殿下の命令で朝鮮に侵攻。先鋒の小西軍は、破竹の勢いで釜山から北上して僅か半月で首都ソウルを制圧。

更に北上して平壌(ピョンヤン)に至り、ここも制圧すると、我が軍は平壌城に留まった。しかし半年後、朝鮮を救うべく明の援軍四万が平壌を包囲した。

直ちに城内の小西軍、応戦するも明の優れた大砲にかなわず、私は生き残った兵と共に敗走した。

 

登りつめれば落ちるしかないのさ。それが物理法則、宇宙の真理だ。

損をしないように長いものに巻かれていたのに、周りの調子に合わせていたのに。

田の中を這いまわって足はまめだらけ。数日何も口にしておらず、逃げる気力もなくなってきた。

こんなことになるのなら、初めから自分の気持ちに正直に生きればよかったのに。

 

平壌から南下して、やっとの思いで大友義統(よしむね)籠る黄海道鳳山まで辿り着いた。

しかし小西軍敗走の報を聴くやいなや大友義統は敗走したのだろう。鳳山はものけのから。

大友義統――ッ!!

李如松と柳成龍

 

黒田長政籠る黄海道白川まで何里あるだろうか。

登りつめれば落ちるしかないのさ。それが物理法則、宇宙の真理だ。

しかし落ちるところまで落ちたら、川の水が大海に流れ出るように、全体へ還ることができる。

宇宙と繋がっていることを思い出すまで、逃げるだけ逃げて、落ちるところまで落ちるんだ。

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