毛利秀元くんの日記:第12回 稷山(チクサン)の戦い


毛利秀元戦国29年4月25日

毛利隊が全州から首都ソウルを目指して北上する途中、同じく首都ソウルを目指して北上する黒田隊の者が毛利隊に駆け込んで来た。

黒田隊、忠清道・稷山(チクサン)において明の部隊と衝突。恐れながら急ぎ、救援に駆け付けいただきたく存じます。

「何?!明のどこの部隊だ。」

と僕はこの者に尋ねた。

平壌に留まっていた明本隊だと思われます。

南原と黄石山を落とした日本軍を恐れをなして引き返したと思ったものを、南下して来るとは!

と僕の部下・宍戸元続は舌打ちした。

「ここで負けたら日本軍はソウルに侵入できず、我らこそ南下せねばならぬ。急ぎ黒田隊を救援する。」

はっ。

 

毛利隊を率いて稷山に駆け付けると、報の通り日本軍と明軍との激戦が繰り広げられいた。

うさ太!

と長政殿が僕に駆け寄って来た。

「長政殿!」

救援、忝い。

礼を言われたその瞬間、

ドッカーン!!

長政と僕の後方に明の大砲が撃ち込まれて、味方の多くが吹っ飛ばされた。

クッソ!

楊鎬

楊鎬

「いつになく明兵の士気が高いように思います。司令官の名をご存知ですか。」

知らぬわ、他国の為に戦うバカなんぞ!

と長政殿は長槍を持って明軍に突進していった。

他国の為に戦うバカ。他国を侵略するバカ。どちらが本物のバカだろう。明将の剣を刀で受けながら、僕はあなたの名を知りたかった。

あなたは決して僕に安らぎを与えてはくれなかった。

何故ならあなたは運命の人だから。

あるいは最初で最後の僕のライバルだから――

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