李舜臣くんの日記:第10回 ノブナガのことから教えてよ。

読むのにかかる時間:約1分59秒

李舜臣戦国28年8月22日

全羅左水営の水使(水軍司令官)に任命される二年前。

私は、全羅道・井邑の県監(村長)であった。

その折、私の昔からの友人で左議政(副首相)の柳成龍(ユ・ソンリョン)様から突然、私の元にこんな手紙が届いた。

二年後あるいは一年後、いや半年後か。日本軍が我が国に侵攻する恐れがある。

これが現実となった場合、できる限り彼等の上陸を阻止すること、補給路を断つこと――水軍の役割は陸軍より大きい。

私は君を全羅左水営の水使に推薦するから、君もその心積もりでいてほしい。

県監(従六品)の私が水使(正三品)に就任したら、前代未聞の階級七段跳び。柳様がよくても、国王はじめ他のお偉方がこれを許すだろうか?というかなんで私?!

しかし武将としての私を信頼してくださった柳様を信じないわけにはゆくまい。

私は先日、井邑に侵入した倭寇三人を捕らえ、本日彼らに朝鮮を侵略せんとする豊臣秀吉とやらはどんな人物か、通訳を介して聴いた。

貧しい身の上から織田信長公に仕え、頭角を現し、日本を平定した大英雄だ。

と倭寇の一人が答えた。

「オダノブナガって誰?」

と私が目を丸くすると、

信長も知らないのかよお~」「恥ずかしいだろ。」「おまえ日本人じゃねーな!

柳成龍

と倭寇三人は大笑いした。日本人じゃねーから聴いてるのだけど…

「ミアネヨ(ごめんなさい)。それじゃあ、ノブナガのことから教えてよ。」

と私が頼むと、彼等は自分のことのように喜々としてノブナガのことを語り始めた。

柳様。

我が国は、明国を仰ぎ見るばかりで、もう一つの隣国・日本に余りにも無関心だったのではないでしょうか。

来るべき日に備え私は、日本との空白の時間を埋めていくことから始めたいと思います。

前後の日記

« »

関連トピック

ランダムデイズ