藤堂高虎くんの日記:第5回 置いてけぼりの九鬼と加藤


藤堂高虎戦国28年4月28日

文禄の役が始まって私は水軍の将として出撃するも、全羅左水使・李舜臣に連敗。

そんな状況を見兼ねた太閤殿下は、脇坂安治・九鬼嘉隆・加藤嘉明の三人に朝鮮水軍の撃滅を命じた。

殿下の命を受けて釜山(プサン)日本本営に着陣した脇坂・九鬼・加藤の三人は連日、船をこしらたり、敵の情報を収集していた。

「ちょっと休んでお昼にしませんか?」

と私は彼らにおにぎりを差し入れした。

これは有り難い、皆も休むように。

と九鬼殿は全体に休憩を命じた。

うまい、キムチ入りだ!

と加藤殿は私の握ったおにぎりを満足そうに食べた。

「所で脇坂殿は?」「あれ、どこ行った?」「そういえば朝から見かけないな。

その時、

ご注進申し上げます!

と九鬼殿の臣下が息を切らせてやって来て、

脇坂殿、既に巨済島へ手勢のみで出撃された模様。脇坂勢の船が釜山に一艘もありません。

と報告した。

何だと!

抜け駆けの功名を狙ったか!

脇坂・九鬼・加藤の三人の連合で出撃するとあれだけ確認し合ったのに。

李舜臣をナメきっている。

九鬼嘉隆・藤堂高虎・加藤嘉明

九鬼嘉隆・藤堂高虎・加藤嘉明

「左水使(サスサ)様…」

は?今、李舜臣をサスサって言ったか?

「すみません、ついうっかり。」

高虎殿といい、脇坂といい、日本水軍は一体オットケ デン ゴヤ(どうなってんだ)!

九鬼殿、朝鮮語、うつってます。

気が動転して、ついうっかり。加藤殿、脇坂救援の為、我らも直ちに巨済島へ出撃じゃ!

「・・・・・・・。」

李舜臣に連敗している私は、九鬼殿と加藤殿を釜山から黙って見送ることしかできなかった。

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