松永久秀くんの日記:第59回 コウノトリさん伝説
5月31日
息子の久通(ひさみち)が今日、俺様の本棚から俺様が執筆した男女の契りの指南書を取ろうとしたので、俺様は取り上げた。
「えーッ!おとっつあんと天国のおっかさんが何をして僕が生まれたのか、僕、そろそろ知りたいよお~」
「俺様とおっかさんは何もしていない。」「は?」「何故なら、コウノトリさんが13年前、松永家に運んできてくれた赤ちゃんがおまえなのだから。」
「ちょっと松永殿!世間に対しては、男と女のめくるめく愛の営みを、上から目線で堂々と説いているくせに、自分の子供にはまさかのコウノトリさん伝説ですか?!」
振り向けば、俺様の多聞城に明智光秀が娘の玉を連れて勝手に入って来ていた。
「久通の様な純粋無垢な人間が、発情期の男と女の欲望でできるわけないだろ。」「玉は天真爛漫な天使の様な女の子だけど、発情期のパパとママのお蔭で生まれてきたよ!」と玉は目を輝かせて言った。
「知らんわッ!久通、いいかおまえは、おとっつあんが書いた本は大人になっても死んでも読むんじゃないぞ!」
「ええッ!おとっつあんの本の一番のファンになろうと思ったのに。」「玉は既に一番のファンだよ!」
「え、玉は戦国幼稚園児なのに松永殿の本を読破しちゃったの?!」「あ、バレちゃった!」「ずるいよおおッ!玉ちゃん!」「・・・・・・・。」
明智家の子供の教育は、松永家よりずっとフリーダムかもしれない。驚いたよ・・・
カテゴリ:松永久秀くんの日記 | 2011-05-31 公開
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