淀殿の日記:第40回 最後の人


淀殿戦国26年12月27日

千利休が殿下に命じられて切腹。

翌年には文禄の役と呼ばれる、朝鮮への侵攻が始まった。

三年後には、関白・豊臣秀次が殿下に追放され、高野山で切腹。その一族は京都三条河原で斬り殺された。

その翌年には、京に大地震が起こって、殿下が建立した伏見城も方広寺の巨大な大仏も崩壊し、多くの人々が亡くなった。

生まれてきた時代が悪かったのか、わらわは、度外れな大惨事の脅威の中で生きておる。

それにしても、この上なく異様なことは、至高な生き方をしている人は、この大惨事の時代こそ、光輝いて見えるということである。

それは君が常に、いわばまるで、最後の人であるかのように生きているからだ。

そして今また、文禄の役以上の過酷さをもって、慶長の役という2度目の朝鮮への侵攻が始まろうとしている。

平和な時代では、君に気付かなかったであろう。

運命よ、時代よ。大野治長の存在なんか、わらわに気付かせてくれなくてもよかったのに。

もっと、つまらない気晴らしのような恋と人生でよかった。

それでよかったのに。

わらわは苦笑した。

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