淀殿の日記:第36回 七夕なんて叶わないと思ってた。


淀殿戦国25年7月5日

大坂城に大きな笹が二本運ばれた。

わらわは「母・市のような美人になれますように。」と短冊に書いて一本の笹に結んだ。その時、思いがけず今年の大坂城七夕祭実行委員の大野治長がやって来た。

そんな下の方ではなく、もっと上の方に。」と大野治長はわらわでは手の届かない所にわらわの短冊を結び直してくれた。大野治長って、思っていた以上に身長、高いんだ。

わらわはなんか恥ずかしくて、大野治長の顔ではなく下を見ながら「ありがとう。」とお礼を言うと、大野治長は「いえ」と言い、「大野くーん、こっち手伝ってー!」と石田三成に呼ばれてもう一本の笹を設置しに行ってしまった。

七夕で願いが叶うなんてさらさら思ってなかった。だけど大野治長がくくりつけてくれた短冊。今年は願いが叶ってしまってもおかしくない気がした。

だけど気がないのに優しくするとか、そういうの、やめてほしいと思った。あなたを忘れようとする努力が水の泡になるから、いい加減もう、やめてほしいと思った。

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