豊臣秀吉くんの日記:第19回 障害物競争
HEY!わしはこの秋、病に倒れていたのじゃが、五大老が作ってくれた千羽鶴に励まされ、やっと回復したYO!というわけで、遅くなってしまったが、今年も大坂城大運動会やるYO!今回の目玉は、障害物競争じゃYO!
障害物競争の出場者は、徳川家康殿、福島正則、大谷吉継、上杉景勝の四人。誰が勝つのかな?ワクワク。
「よーいドン!」と運動会実行委員長の浅野長政が火縄銃をぶっ放してスタート!
全力で走る家康殿の前には、障害物・真田昌幸が立ちはだかった。
「わしの碁石を受けて見よ!」
と昌幸は家康殿に向かって、無数の碁石を投げつけた。「イタタタ!この真田のクソじじい!何すんじゃ!碁は碁盤で勝負するもの!」「家康よ、おぬし、わしに碁で勝てるとでも?!」「朝飯前じゃよ。」そして家康殿と昌幸の碁の勝負が始まった。
正則の前には、障害物・吉川広家ちゃんが立ちはだかった。
「お弁当、食べ終わるまでは、動けないんでちゅー!」
と広家ちゃんは、10メートルの高さまで積まれた弁当を黙々と食べていた。「ウォー!うまそうなかげカツ弁当じゃ!わしにも食わせてくれ!」と正則は、広家ちゃんと一緒に弁当を食べ始めた。
病をおして走る大谷の前には、障害物・小西行長が立ちはだかった。キリシタンである小西はクリスマスツリーの飾りつけをしていた。「うわー、ツリーってほっこりの塊だね。手伝うよ。」
「いいから大谷、ちゃんと走ってくれ!」
「いいや、手伝う!」と大谷は目の前の誘惑に勝てず、ツリーの飾り付けにいそしんでしまった。
そして景勝殿の前には障害物・伊達政宗が立ちはだかった。
「おばんでがす~。あんや~景勝殿、走るのいやだからっで、むつけて(ふてくされて)、まんずまんず(困ったもんだ)。」
と言う政宗の方言が理解できない景勝は、怪訝(けげん)な顔をした。そして地面に拳をドン!と叩きつけた。
「殿下、景勝殿のあの動作はかねたんの悪口を言うな!の意味じゃ。」とわしの隣りで、皆を応援している利家殿が、わしに教えてくれた。さすが政宗と景勝。コミュニケーション能力に問題がある同士、全く話がかみ合ってないYO!
30分後、広家ちゃんと弁当を食べ終えた正則が1着でゴール。その2時間後に、決着がつかず、昌幸との囲碁の勝負を一旦終了させた家康殿が2着でゴール。その15分後にツリーの飾りつけを満喫し終えた大谷が3着でゴール。
一方、政宗と景勝。
「というわげで花巻は、伊達領じゃなぐで南部領だべ。」
と言う政宗に、「クスッ!」と景勝は笑った。別にそこ、笑う所じゃないじゃろ。何も面白いこと言ってないぞ?!そんな感じで、景勝は最後まで政宗とコミュニケーションが取れず、時間内にゴールできなかったYO!
何はともあれ今年も実に楽しい運動会じゃった。今日の日記は長くなってしまったが、以上。またじゃYO!
カテゴリ:豊臣秀吉くんの日記 | 2009-11-30 公開
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