真田幸村くんの日記:第27回 先生の発明


真田幸村11月6日

私は今日も大坂城の厠を掃除していた。幹部の連中が、戦国クレンザーを買ってくれないから、しつこい汚れは相変わらず落とすことができなかった。

私は溜息をついて、厠から窓の外を眺めた。弓の稽古をしている大坂城のエース、木村重成くんを発見した。彼はまだ若いのに、大坂城で働く者を取りまとめ、徳川との外交にも、その手腕を発揮している。でもそんなこといいから、木村くん、戦国クレンザー、買ってくれ・・・。

その時、「おい真田幸村!南蛮人から購入した石けんと、様々な植物を混ぜ合わせて、戦国クレンザーを私なりに開発したぞ。」と盛親先生が、厠にやって来た。先生が持参した水色の液体を使うと、しつこい汚れも、あっと言う間に落ちた。「先生、この戦国クレンザー、すごすぎです!」「だろ。一カ月かけて夜な夜な、開発した甲斐があったよ。

「厠掃除が先生の仕事でもないのに、なんかすみません。」「ホント、毎日、凹んでいるだけのおまえの為なんかに、俺はなんでここまでしてしまうのだろう。」と盛親先生は、窓の外を眺めた。「お、あそこにいるの、木村重成だよな。あいつにだけはなんか、負けたくないよな。」「同じイケメン武将として?」と私が笑うと、「そう、よくわかってんじゃん。」と先生も笑った。

関ヶ原合戦の後、長い間、苦労に苦労を重ねた先生は私に、逆境を生き抜く強さを教えてくれる。先生の情熱は、くじけそうな私の魂に、いつも揺さぶりをかけてくれるのだった。

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