伊達政宗くんの日記:第28回 輝宗のモノマネ
10月15日
おばんでがす~。政宗でがす~。お昼休憩の時、屋敷の小部屋で、山形さいるおがさ(お母さん)に、おらは手紙さ書いでいた。その時、隣りで柿さ食っていた家臣の伊達成実(しげざね)が突然、「おい、梵天。」と言っだ。おらは「なんだべ、カズン。」とこたえた。
「カズンってなんですか?!」「梵天(ぼんてん)ってなんだべ。おらの幼名を、しかも呼捨てさしで。」「私はただ、今は亡き殿のお父上・輝宗様が、殿を呼ぶ時のモノマネをしていただけです。」「あんや~。まんず、似てないべ。カズンっていうのは、異国のコトバで従兄弟(いとこ)の意味でがす~。」
「そういえば殿と私は、いとこでしたね。マブダチかと思ってました。」「上司と部下がマブダチっておかしいべ。」「だって殿と私って、そんな感じじゃないですか。おい、梵天。」「なんだべ、カズン。」「だから、これは輝宗様のモノマネ。いちいち返事しないでください。」「似てねえがら、うっかり。」
「おい、梵天。」「なんだべ、カズン。」「殿ーーーッ!」「申し訳ねがす~。」「おい、梵天。」「なんだべ、カズン。」「殿ーーーッ!」
以下略。
カテゴリ:伊達政宗くんの日記 | 2009-10-15 公開
« 松永久秀くんの日記:第40回 萌え? 小西行長くんの日記:第30回 小西は俺達の誇り »
ランダムデイズ
- 毛利秀元くんの日記:第8回 二人の父
- 真田幸村くんの日記:第48回 太閤の置き土産
- 小西行長くんの日記:第27回 宇土城の住所
- 李舜臣くんの日記:第22回 秀吉と私の関係
- 明智光秀くんの日記:第49回 細川藤孝の私の間