石田三成くんの日記:第44回 大航海時代の闇


石田三成戦国27年2月23日

大谷吉継。

今、世界は大航海時代で、ポルトガル人、スペイン人などは日本にもやって来て、この国にキリスト教及び鉄砲を伝えたのは周知の通りだ。

これにより、この数十年余りで、日本のキリシタンの数は急激に増大し、鉄砲はいくさの基本装備なった。

現在、日本軍はこの不吉な凶器を持って、これを持たない朝鮮に侵攻し、朝鮮によりいっそうの甚大な被害を与えている。

そして敵兵の耳や鼻は、切り取り塩漬にして、太閤殿下が検分し、耳塚・鼻塚に埋めて供養しているのだが、私は日本の商人がイタリアの奴隷商から聴いた、とある事実を又聴きした。

ヨーロッパでは既に、異端信仰や反逆などの罪に対し、人間の鼻の切断はごく一般的に行われているということを――

私は息をのんだ。

耳塚・鼻塚も、殿下の突飛な思い付きというよりは、ポルトガル人・スペイン人が世界の国々を次々と奴隷的境遇に落とし入れる、この大航海時代と不気味ほど共鳴しているとしたら?

ルイス・フロイス

ルイス・フロイス

本日の夕暮れ、私は大坂城の廊下で、ポルトガル出身の宣教師、ルイス・フロイスとすれ違った。

貴様ら宣教師が日本に来た真の目的はなんだ。

私はフロイスに問うた。彼は薄っすらと笑み浮かべてこう言った。

私は、朝鮮出兵を制止しなかった、あなたたち武将の、太閤に対する態度を、”不思議なほどの遠慮と畏怖の念”と表現して本国に伝えました。

大谷吉継。

全ての責めはそう、殿下を制止しなかった、私たち豊臣の武将らにあるのだけど、私たちの知らない所でもっと大きな力が働いているとしたら?

大谷吉継――

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