真田幸村くんの日記:第26回 イケてない先生と私


真田幸村戦国21年10月5日

相変わらず私の仕事は、厠掃除だ。大坂城幹部の連中は、厠掃除に必要な戦国クレンザーを、経費が勿体ないと購入してくれない。一方で彼等は、自分たちがお茶する為の高価な茶器を、経費でばっちり買い揃えていた。

私は時々、徳川より豊臣に殺意を覚える。これでは本末転倒。全てがオワッテル。

そして今日のお昼、大坂城の昇進試験に落ちたという盛親先生は、ひどく肩を落としていた。「元寺子屋教師の俺が、試験に落ちるなんてプライドがズタズタだ。」と先生はお弁当を食べていた手を止めてた。

「先生なら、次は合格しますよ。」と私が励ますと、「随分、簡単に言ってくれるな。」と先生に睨まれた。「今の私の悩みは、戦国クレンザーを使わずに、タワシと水だけで、どうやって厠をきれいにするか、です。」と私はおにぎりをほおばった。

食事中に厠の話しはいかがなもんだろう。」「あ、厠掃除をバカにした!」「してねえよ。その卑屈、いい加減やめようよ。」「だったらこの世からハケンなくしてください。もう、私は何もがんばりたくない。」「俺もだ。努力はどうしてこう、いつも報われないのだろう。

余りにイケてない先生と私は、互いがおかしくなってきて笑いだした。真田丸建設の夢に向かって歩けば歩く程、現実の厳しさを思い知らされる。やんなっちゃうね、ホント、先生。

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