後藤又兵衛くんの日記:第34回 兜の交換


後藤又兵衛8月5日

今年も主君の吉兵衛(黒田長政)による、黒田長政様初陣記念日がやって来た。この意味不明な行事の中で、毎年、吉兵衛は友達の福島正則殿と兜の交換をしている。

この行事も、戦国デイズで三年目を迎えるし、記念に又兵衛も一緒に混ぜてやる。」と吉兵衛に言われ、俺は軽い気持ちで承諾した。

流鏑馬や薪能が終わった後、諸大名が見守る中、吉兵衛、福島殿、俺とで兜の交換が執り行われた。俺の年季が入った古風な兜を譲り受けた吉兵衛は、俺の兜をかぶる前に、兜の中の匂いを嗅いだ。

くっせえええッ!

なんでわざわざ嗅ぐんだよ!

会場は大爆笑の嵐。吉兵衛のド派手な兜をかぶった福島殿も、どれどれと、俺の兜の臭いを嗅いで、「うッ!これはヤバい。」と自分の鼻を強くつまんだ。「しかしどんなに、におっても、わしの家臣が譲ってくれた大事な兜じゃ。」と吉兵衛が俺の兜をかぶり、緒を締めると、会場から大きな拍手が湧き起った。

福島殿の総重量7キロはあると思われる巨大兜をかぶって、自分の首が折れそうな俺は、吉兵衛の優しさは二度といらないと思った。

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