武田信玄くんの日記:第24回 傷心の真田幸隆
わしには24人もの重臣がおるから、武田の今後を話し合う前に、今日も出席を取るぞ。「山本勘助。」「はい、元気です。」「高坂昌信。」「はい、元気です。」「板垣信方。」「死にました。」「甘利虎泰。」「死にました。」「真田幸隆。」「死にました。」
「ええっ!勘助殿、なに勝手に返事してるんですか。私は死んでません。ここにいますよ!」と真田幸隆がいきなり立ち上がった。「嗚呼、すみません、「死にました。」が一回多かったですね。ぼーっとしていたもので。」と勘助は真田に謝った。
「わしは今日まで、一回も「真田(さなだ)」を「「しんだ」と間違えて呼ぶことなく、出席を取ることできた。」とわしは言った。「あんちゃんは、がんばりやさんだね。」と弟ののぶくんは、言ってくれた。しかし真田幸隆は「殿は、傷ついている私に、何故追討ちをかけるようなことを言うのですか。」と涙を落し、広間を出ていってしまった。
カテゴリ:武田信玄くんの日記 | 2008-12-08 公開
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