武田信玄くんの日記:第23回 あいうえお順の弊害
武田の今後を話し合う前に、今日も重臣24人、皆、屋敷に集まっているか確認する為、出席を取るぞ。
「秋山信友(のぶとも)。」「私はもう嫌です。」といきなり秋山がうなだれた。「どうしたのじゃ?」とわしが尋ねると、「あいうえお順で出席を取られると、私が必ず一番先に呼ばれます。遅刻ができません。」と言った。
すると出席で、一番最後に呼ばれる横田高松(たかとし)が「私がいつも遅刻しているみたいな言い方やめてください。」と立ち上がった。その時、最後から二番目に呼ばれる山本勘助が走ってきて、「セーフ!今日もなんとか間に合った。」と屋敷に滑り込んできた。秋山と横田は固まった。
「じゃあ、好きな家臣順に呼んでもいい!?」
とわしは顔を少し赤らめて言った。するとわしの弟の、のぶくんが「最初に呼ばれるのは、ルー語ぽい英語で言うと、ハイ坂殿とわかります。でも最後に呼ばれる、一番嫌いな家臣って誰ですか。」と言った。「一番嫌いな家臣じゃなくて、24番目に好きな家臣じゃよ。」とわしが言うと、「物は言いようだね、あんちゃん。」とのぶくんは言った。
カテゴリ:武田信玄くんの日記 | 2008-11-11 公開
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