小西行長くんの日記:第19回 隣りの松の木


小西行長11月10日

隣り近所の加藤清正が、また私の屋敷の庭を突っきって、大坂城に向かおうとしていた。

ひとんちの庭、勝手に入ってんじゃあ、ないよ!」と私は加藤家御一行を通せんぼした。「小西の庭をつっきった方が、大坂に近いのだから、仕方あるまい。」と清正は平然と言った。

「どちらか言うと遠回りだろ!他人の土地を通行する権利は清正にはない。戦国には、通行地役権などない。

なんじゃそれ?よいか、小西。ひとが歩くところに道ができるのじゃ。」「いや、道なんか、作ってもらいたくないんだけど。」「小西、それより、おまえの所のモミの木が、うちの庭からはみ出ているんだが。

「え?マジで?」と私は自慢のモミの木を眺めた。あ・・・やばい本当だ。「じゃあ、お互い様ということで、通らせてもらうぞ。」と清正御一行は私の庭のど真ん中を突っ切って行った。

私は苦々しく、城主不在となった清正の屋敷を眺めた。あれ?清正の巨大な松の木が、うちの庭にはみ出している!ガビーン・・・。何がお互い様だ。やられた。清正の松を私はバッサバッサと、切り落とした。いや、でもなんだか、逆に清正の松の手入れをしてしまった気がする・・・。何やってんだろう、自分。

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