明智光秀くんの日記:第40回 松永の好きな人
8月16日
私の居城である坂本城に、松永久秀殿がやっと完成したという男女の契りの指南書第二弾を持って訪ねに来た。
「第二弾の最初の読者は、第一弾を必死になって売ってくれた明智しかいない。」と松永殿は私に第二弾を渡した。
「それは光栄ですが、松永殿の大事な人、例えば今想いを寄せている人なんかより、私が最初に読んでも宜しいのでしょうか。」
「好きな女に自分の書いた男女の契りの指南書読ますって、ありえねえだろ!」「あ、そうですね、すみません。」
「好きな女には第二弾を実践するまで。」
「え!?」「サイアク。」と私の娘の玉が、私の背後からひょっこり顔を出した。
「戦国デイズは一応健全路線なんだから、おじちゃん、そういう発言は控えた方がいいんじゃない?」「協調、調和をぶっ壊してしてこそ、俺様の存在意義があるってもんよ。」と松永殿は戦国幼稚園児の玉を抱きかかえた。
「やっぱサイアク。でもそういうおじちゃん、わるくないよ?」と玉は松永殿の肩の上で笑った。どうして玉はこんな子に育ってしまったのだろう・・・
それにしても松永殿が今、想いを寄せている人ってどんな人なんだろう。きっと素敵な人。けれど素朴で余り目立たない人。結構図星だったりするでしょ?松永殿。
カテゴリ:明智光秀くんの日記 | 2011-08-17 公開
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