小西行長くんの日記:第65回 くそったれ日本


小西行長文禄二年一月二八日

日本軍の先鋒として平壌まで攻め入った。

しかし年明け、朝鮮を救うべく明の大援軍が到来し、平壌を攻撃。

小西軍は敗走して、漢城(ソウル)へ。

くそったれ日本。全部太閤のせい。事なかれ主義のサムライの罰。

 

明軍はその勢いで小西軍を追うように漢城へ。これを漢城へ集結していた日本軍が漢城よりほど近い碧蹄館(ピョクジェグアン)で迎え撃つ。小西軍は平壌での消耗激しく、戦闘から外された。

明軍は何故か平壌で放った優れた大砲ではなく、主力を騎馬隊とした。早朝、立花・小早川の先鋒隊と明の騎馬隊が対峙して戦闘開始。

嘘だろ。長篠の戦いかよ。負けた俺がバカみてえ。

 

正午過ぎには決着が着いて、漢城で勝利の酒宴に酔いしれる日本軍。

太鼓持ちが奏でる一本調子。

日本スゴイ!日本スゴイ!日本スゴイ!

俺は一人、碧蹄館に立っていた。

小西行長

小西行長

 

宴はいつになったら終わるんだ。

くそったれ日本。歌も踊りも下手だし、いい加減恥ずかしいんだよ!

目の前に、無数の、明の戦士たちの死体が転がっている。

他国のために愚かな人たち。

だけどこんなふうに、かつて一度だって俺は、己を生きたことがあっただろうか?

自分の居場所がない分、まだやるべきことがあるはずだった。

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