淀殿の日記:第25回 大失恋中

6月12日
「こんなこと言ったら器の小さい女って思われるかもしれなけれど、淀殿ってお育ちがいいってだけで、ぶっちゃけ美人でもないし、何か特技があるってわけでもないし、殿下はあの女のどこがいいんだか。だいたい秀頼ってホント、誰の子よ?!」
「したたかな女だよね。誰もあんたのこと、器の小さい女なんて思わないよ。みんな思っていることだし…」
大坂城の厠から、太閤殿下の側室たちの陰口を、わらわは今日も直に聴いてしまった。カッコイイ女だったら、こういう時、軽く受け流すのだろうか。
または、「言いたいことがあったら、わらわ本人に直接言えよ!」と自分の胸の内をしっかり相手に伝えるのだろうか。
秀頼は、殿下とわらわの子に間違いない。けれどわらわは、お育ちがいいってだけで、ぶっちゃけ美人でもないし、何か特技があるわけでもないから、今は涙をこらるのが精一杯。
大野治長の胸で泣けたらどんなにいいかと思う。けれど大野治長は彼女ができて、わらわ只今大失恋中。
それでも大野治長を思い出せば、目の前の小さなことにとらわれず、明日に向かって一歩踏み出す勇気が湧いてくる。
だから叶わぬ恋であろうと大野治長を、好きにならないよりずっといい。
同じ時代を生きるあなたを、知らないままでいるよりずっといい。
カテゴリ:淀殿の日記 | 2011-06-12 公開
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