小西行長くんの日記:第38回 隣りの生存確認


小西行長戦国23年1月17日

今日もまた眠れない。誰かと競い合い、蹴落とし蹴落とされるだけの戦国武将稼業にひどく疲れを感じる。

明け方。私の居城である宇土城の門を強く叩く音が聞こえた。門を開けると、隣り近所の加藤清正が立っていた。

小西、おまえ、生きていたのか。」「は?」「ここ最近わしの所に、熊本城に、小西が醤油を借りに来ないから、死んだのかと思った。」と清正は私に、おすそわけの煮物を渡した。

そして熊本城に帰ろうすると清正に私は、「わざわざ私の生存確認をしに来たのか。」と尋ねた。「悪いか。」「何で。」

隣りだから。」「それだけの理由で?」「充分すぎる理由だろう。

さあ、今日の俺の叫びを聴いてくれ。

戦国時代という名のサバイバルゲーム。

何が私を救ってくれるのだろう。

利害関係だけの繋がり。断絶される繋がり。

まだ残る、おすそわけの煮物の確かな温もり。

隣りだから。

さあ、今日の俺の叫びを聴いてくれ。

おまえの研ぎ澄まされたその耳をかっぽじって、さあ今日も。

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