上杉景勝くんの日記:第35回 大坂城の事業仕分け
今日は五大老定例会議があった。その後、近くの寺で五大老の家康殿、利家殿、輝元殿、秀家殿、わしとで恒例の夕食会があった。
「公金の無駄遣いはよくないということで、最近、石田三成が仕分け人となって、大坂城も事業仕分けに乗り出したみたいですよ。」と輝元殿が柿をかじった。
「仕分け対象は、仕事できない一門衆や子飼い衆かな。」と秀家殿が栗を食べた。「いや、全く仕事してないわしらじゃよ。最悪、五大老廃止、解散ってことになるかもね。」と家康殿がビワの皮をむいた。
「ななな何と言うことじゃ!」と利家殿が顔面蒼白になった。「私から五大老取ったら、何も残りません。」「私はただのイケメンに降格かあ。」
「わしはヨメのまつに叱られた時の避難所がなくなる。」「わしは何も困らんよ?!」「家康殿は黙っていてください!五大老が廃止させられないよう、私達も何か仕事しないと。」
そこでわしは、皆に真っ白な雑巾を配った。「景勝殿、まさかこれで私達に大坂城の廊下でも雑巾がけしろと?」わしはこくりと頷いた。
「よい提案じゃの。」「冗談でしょ!?」「マジです。家康殿、ちゃんと雑巾がけ協力してくださいよ!もう、なりふり構っていられません!」
わしの「沈黙を守る」という美学と行為は、ギャーギャーうるさい五大老の中でこそ光を放つ。だからわしも五大老解散はとても困るのだ。
それに五大老がたまには大坂城の役にに立っても、雑巾がけしても、バチは当たらないじゃろう。
カテゴリ:上杉景勝くんの日記 | 2010-10-14 公開
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