織田信長くんの日記:第32回 禁裏の修理


織田信長戦国22年6月18日

京にある朝廷の住居は禁裏(きんり)と呼ぶ。その禁裏は今、ただのボロ屋になっている。朝廷が禁裏の修理もできない程のビンボー人だからだ。

朝廷は禁裏を修理しろと、神より偉いわしに命じてきた。朝廷のその度胸、厚かましさに感心したわしは、禁裏の修理を快く引き受けた。

京に集められた人夫(にんぷ)に混じってわしは本日、禁裏の屋根に使う檜皮(ひわだ)を葺(ふ)く作業に取りかかった。その瞬間、

ザザザザーーーーーッ!!!

晴天だった空からいきなり、雨が降ってきた。わしの横でをわしを手伝っていた家臣の丹羽長秀は、「あーあ、信長様、まさかの善行に、また雨が降っちゃいましたよ。」と遠い目で空を見上げた。

やっぱ、おじちゃんって若手お笑い芸人みたく面白いね!

と明智の娘の玉が、どこからともなく出てきた。「またおまえか。何しに来た。」「玉ね、本当は優しいおじちゃんの為におにぎり握ってきたよ!」玉はそう言ってわしにおにぎりを渡した

「雨になんかに負けてたまるか。」わしはおにぎりをほおばり、再び檜皮を葺いた。「がんばって、おじちゃん!」「おじちゃん言うなッ!」

信長様と玉ちゃんはベストコンビになりそうですね。」と丹羽は、どしゃぶりの雨の音を打ち消すかのように大きな声で笑った。

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