織田信長くんの日記:第46回 元亀のことは嫌いでも 、足利義昭のことは嫌いにならないでください

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織田信長戦国27年7月3日

去年から元号が永禄から元亀(げんき)に変わったのだが、元亀って何なんだ。

ネーミングセンスがまるでないし、元亀になってからロクなことがない。

去年の姉川の戦いで、浅井長政と朝倉義景の二人を討ち取れなかったのも、今年の5月、伊勢長島の一揆で大敗してしまったのも全部元亀のせいだ!

いくさ下手なだけだろ。

と松永久秀がわしの南蛮椅子に腰をかけた。

玉はね、元亀になってから漢字が書けるようになったよ!

と明智光秀の娘の玉がわしの回りをピョンピョン跳ねた。

「貴様ら、勝手に人んち(岐阜城)に入ってくんな!」

まあまあ信長殿、お土産持ってきたから食べて。

と室町第十五代将軍・足利義昭があんずを一つ、わしの口の中に入れた。

「公方様には以前から、朝廷に改元するよう働きかけていただくことをお願いしておりますが。」

とわしはあんずをごくりと飲み込んだ。

だからムリって言ってるじゃない。やっと将軍になれた私は、元亀という年号と共に将軍職をまっとうしたいの。それに改元するってたってお金がかかるのよ。

と義昭は自らもあんずを食べた。

「大してかかりませんし、お金ならいつも大目にお渡ししておりますよね?」

全然足りないわよ。織田信長、足利義昭、松名久秀、明智玉

元亀のことは嫌いでも 、足利義昭のことは嫌いにならないでください。

「意味がわからんわっ!!」

とわしはブチ切れて天井に向かって鉄砲をバーンッ!とぶっ放したので、天井の一部が崩れた。

おじちゃん、今日も元亀(げんき)ハツラツだね!

ホント、元亀がとても似合う男だわ。

「似合わんわッ!」

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