織田信長くんの日記:第31回 明智玉、現る
わしは今日、安土城の庭で、堺で作らせた最新式の鉄砲を、的に向かってぶっ放していた。まずまずの威力に満足していた時、
「いつもブチ切れてる、おじちゃんこんにちはー!」とひとりのわらべがやって来た。
「なんと!明智光秀殿の娘さんの、玉ちゃん!何しに来たの?!」とわしの傍にいた丹羽長秀が驚いた。「ママ(ひろ子)が朝、作ったお弁当、パパ(光秀)、忘れちゃったから、玉が届けに来たの。」
「ひとりで安土城の中まで入って来るとは、なかなか度胸のあるガキだ。よし、パパ(光秀)の職場まで、わしが案内してやろう。」と、わしは玉を抱き上げて自分の肩に乗せた。その瞬間、
ザザザザザザーーーッ!!!
と晴天だった空から、いきなり雨が降り出した。「信長公、まさかの人に対する優しい態度!おかげで雨、降っちゃいましたよ!」と丹羽は土砂降りの雨の中、急いで最新式の鉄砲を片づけた。
「おじちゃんって、若手お笑い芸人みたいに面白いね!」と玉は、わしの肩の上で笑っていた。で、あるか。いや、であるか、じゃないだろう。
カテゴリ:織田信長くんの日記 | 2010-04-13 公開
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