加藤清正くんの日記:第21回 ご近所の貸して攻撃


加藤清正戦国22年3月3日

朝、屋敷の門を強く叩く音が聞こえた。門を開けると、隣り近所の小西行長が立っていた。

五人囃子の笛を吹いているヤツ、貸して。

「・・・・・・・・・・・・・・・・。」

雛人形を押入れから出して飾ろうと思ったら、五人囃子(ばやし)の一人が見当たらなくて。どこ行ったんだろう。

「知るか。だいたい小西は、うちの近所だからって、口を開けば貸して貸してって、アホか。それから男のクセに雛祭りやるな。」

自分の為にやるんじゃない。俺の宇土城でいつも懸命に働いてくださる、おなごの皆さんに喜んでもらいたくてやるんだ。

「ただの点数稼ぎだろ。男のわしは五人囃子どころか、雛人形自体持ってない。」「使えない近所だなあ。仕方ない、今から買ってくるか。」と小西は帰ろうとした。

「待て。うちで作った、ちらし寿司を持ってゆけ。」とわしは小西に、ちらし寿司を持たせた。「やっぱ俺の近所は加藤清正しかいない。」と小西は涙を流して喜んだ。

「随分な態度の変わりようだな。」「ちらし寿司なんか作って、清正は雛祭りしないんじゃないの?」「ちらし寿司は、熊本城でいつも懸命に働くおなごたちへの、わしからのささやかなお礼じゃ。」

なんだ、清正も点数稼ぎか。」「だから違うって言って…」「何でもいいけど、このちらし寿司を小西家の皆で食べる為の割り箸50本を貸してくんない?

「小西ご近所行長ーーッ!おまえいいい加減にしろよ!」

とわしがブチ切れると「何が?」と小西は首をかしげた。嗚呼、頭が痛い…

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