淀殿の日記:第10回 桜と薔薇
4月1日
今年こそは、大坂城の桜の木の下を大野治長(はるはが)と歩いてみたい。大野治長の肩に桜の花びらが落ちて、わらわがそれを取ってみたり、桜の下で一緒にお弁当食べたり…
「淀殿ってバラって感じだよね。」
と加賀前田のまつ殿が酒を飲みながら言った。
「まつ殿よう言った!こんなに桜の似合わない日本人も淀殿しかいまい。」
と北政所も酒をごくごく飲みながら言った。わらわはこいつらと大坂城の庭で花見をしている最中であった。わらわのせっかくの妄想をめちゃくちゃにしやがって、くっそー。
「ほれ、淀殿も飲みなされ。」
と北政所がわらわにお酌してくれた。一気飲みして、北政所に
「もう一杯!」
とわらわが叫んだ時、大野治長と目があった。
大坂城に勤務する彼は、この城の花見のゴミ集めをしたり、倒れた酔っ払いを助けたりしていた。まつ殿と北政所とわらわの周りの、飲み干された酒の山。大野治長は悪いものでも見たように、ぎょっとして、わらわに軽く会釈して去って行った。嗚呼…わらわの恋がまた崩壊してゆく…
カテゴリ:淀殿の日記 | 2009-04-01 公開
« 徳川家康くんの日記:第19回 戦国ホワイトデー 上杉景勝くんの日記:第23回 勝手に戦国バット »
ランダムデイズ
- 小西行長くんの日記:第32回 買ったりしない醤油
- 伊達政宗くんの日記:第55回 ホモ・ルーデンス(遊ぶ人)
- 北条氏康くんの日記:第46回 信玄殿への恩返し
- 石田三成くんの日記:第44回 大航海時代の闇
- 伊達政宗くんの日記:第61回 おらより目立ってくれるな、毛利秀元15歳!