織田信長くんの日記:第40回 ありがとうが言えない信長公
わしが安土城の最上階で昼飯を食っている時に、「おじちゃーん!」と明智光秀の娘の玉がやって来た。
「今月、デイズがお陰さまで五周年を迎えたんだって。」「だから。」「これを今読んでくれている彼氏彼女に向かって、ありがとうってお礼言わなきゃ。」「わしは生まれてこのかた、人に礼を申したことがない。」
「えー!何で何で?!」「そういうキャラクターだから。」「えー!おじちゃんは、本当は心優しい人間なんだよ!?」「であるか。」
「わかった、玉がきちんとお礼の言える人間にしてあげる!玉の言う言葉に続けて言ってね。あ」「あ」「り」「り」「が」「が」「と」その時、いきなり
「おい信長!ホッチキス持ってねーか!」
と松永久秀がやって来た。「持ってない。」「んだよ!ホッチキスも持ってないで、何が天下布武だよ。ありえねー!」
「一体ホッチキスで何を留めたいの?そしてここ何時代だと思ってんの、松永のおじちゃん!信長のおじちゃんがあと少しで、ありがとうって言える所だったのに。」
「マジで?!それは俺様も聴きたい。お、玉!床にタイミングよくアリが行列なして歩いてんぞ!」「これはチャーンス!おじちゃん、玉の言葉に続いて!アリが・・・」
「アリが・・・」「九・・・アリが九!?あと一匹足りないッ!」「でもアリが十(とう)より、アリが九(きゅう)の方が響きがかわいくね?」「そういう問題じゃないよ!」
で、あるか。「アリがきゅう」でよければ、そちよ、いつも「アリがきゅう」。これが今のわしの精一杯。これで勘弁願いたい。それでは来年、また逢おう。
カテゴリ:織田信長くんの日記 | 2011-12-07 公開
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