小西行長くんの日記:第10回 南蛮寺に行きましょう
12月24日
人の集まる所には、行ってはいけない。寂しくなって家に帰るだけだから、と誰かが言っていた。だから今日、親しくしている宣教師に南蛮寺に行きましょうと誘われたけれど、今日はクリスマスだから人もたくさんいるだろうし、気が乗らなくて断った。
しかし宣教師は無理やり私を南蛮寺に引張って行った。すると、ひとごみの中にバンレンタインデーの時に金平糖をくれた町娘に出逢った。私は無意識に彼女の所まで走って行き、宣教師と作ったペンダントを渡した。彼女は「まさか、誰かからクリスマスプレゼントをもらえるとは。」と言い、私は「いえ、今年のバレンタインデーのお返しです。遅くなってすみません。」と言った。宣教師はあ然として、「コニシドノ、アナタ、バカデスカ?」と言った。
あ、しまった。クリスマスプレゼントでいいじゃん!
人の集まる所には、行ってはいけない。寂しくなって家に帰るだけだから、と誰かが言っていた。だけどそこで誰かが私を待っているのなら、そこで私が誰かと出逢いたいのなら、寂しさを超えてそこに私は、ゆかなければいけない気がした。
カテゴリ:小西行長くんの日記 | 2007-12-24 公開
« 真田幸村くんの日記:第5回 淀殿 織田信長くんの日記:第16回 鳴かないホトトギス重体 »
ランダムデイズ
- 加藤清正くんの日記:第47回 阿波踊りにしやがれ
- 藤堂高虎くんの日記:第19回 豊臣秀長の戦友
- 豊臣秀吉くんの日記:第70回 すれ違う侍たち
- 豊臣秀吉くんの日記:第83回 宣祖、倭情奏聞の当否を問う
- 李舜臣くんの日記:第22回 秀吉と私の関係