上杉謙信くんの日記:第31回 山県昌景の上げ底草鞋
今日の私は、甲斐国の山県昌景(やまがたまさかげ)殿の屋敷を訪ねた。彼は私のライバル、武田信玄の家臣である。
山県殿は小部屋で、同僚の馬場信春殿と酒を酌み交わしていた。「こんにちは!」と私が庭から顔を出すと、「何、ひとの屋敷に勝手に入って来てるんですか!」と山県殿が絶句した。
「山県殿は身長が、135センチ程しかありません。そこで私は一カ月かかって、上げ底草鞋(わらじ)を作りましたので受取ってください。」
「私は自分の身長がちょっとコンプレックスだったので有り難いです。上げ底の高さは、10センチ以上もありますね。」と山県殿は歓喜した。
「しかし上杉殿。山県殿は足のサイズもミニサイズ。これだと山県殿にはぶかぶかです。」
「足のサイズ間違えたーーッ!」
・・・・・・・・・・・。
「これは上げ底草鞋なんか履かない方がいいと、毘沙門天様からのお告げなのかもしれません。山県殿の身長は短所でなくチャームポントなのだから。」
「だったらおまえは何しに来たんじゃい!」
ただ山県殿と馬場殿に逢いに来たということになりましょうか。そんな正義の道を、今日も邁進する私であった。
カテゴリ:上杉謙信くんの日記 | 2010-03-27 公開
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